母の誕生日
今日は母の89回目の誕生日だ。
孫の顔も見せられず、将来の展望すらいまだに見いだしていないボンクラ息子に「おめでとう」と言われても、何ら嬉しくはなく、不安ばかりが湧いて出てくるだろうが、おめでとう…である。
満州からの引き揚げで苦労をし、雪深い山形から嫁に来てはうるさい姑の小言に頭を悩ませ、挙げ句の果てにはボンクラ息子に苦労させられと、苦労ばかりで、良かったなぁ…と思う事の少なかった母の人生。
今更ながら親孝行といっても、身体は弱り気力も萎え、どこかに連れて行く事も、美味しい食事に連れて行く事も叶わなくなってしまった。
何か気の利いたプレゼントといっても、何をあげていいものかすら、ボンクラ息子には思い浮かばない。
ゴメンね…。
せめてもの償いとなればいいんだけど、これからは心配掛けないように頑張る。
だから、あまり周りに気を回さずに自分の事だけを考えてくれればいい。
大切な家族…大切な母…
いつまでも元気で…と言いたいがそうはいかなくなる日がいずれ訪れるだろう。
そんな日が来るまで精一杯私に甘えて欲しい。
それがボンクラ息子にできること。
誕生日おめでとう。
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