御朱印ライドVol.10…城山富士浅間神社ほか
穏やかな天気に恵まれた、令和最初の成人の日。
富士宮にある「城山富士浅間神社」ほか一社にお参りに行ってきた。
朝7:30に家を出て興津から由比へと抜ける海岸線を東に向かう。
冬至から一カ月近くたつと日の出の時間が早くなっているのを実感する。
日が沈んでいる時は肌寒さを感じるものの、日の光が差し始めると一気に温もりを感じ、ジレとジャケットのジッパーを半開きにして、火照った体を冬の空気で冷やしながらペダルを回す。
走り始めて一時間少しで富士川を渡り、雁堤(かりがねつつみ)を経由して、JR身延線に沿って富士宮市に至る県道176号線の緩い坂を登る。
明治の頃から製紙業が盛んであった入山瀬という地域に、地元でSL公園と呼ばれる「入山瀬公園」がある。
SL公園の名の通り蒸気機関車のD51が静態保存されており、火照った体を冷ますことを兼ねて立ち寄ってみる。
このSLは北海道で使われていた個体らしい。
昭和52年からここに鎮座しているわりには保存状態が良く、地元で愛されているのがよくわかる。
このSLのほか、図書館に改装された客車も置いてあるが、そちらの方はだいぶ老朽化が進んでいる。
現在は建築用の足場で囲ってあり正直言ってみすぼらしい。
SLを眺めしばし休憩したのち、富士宮へと自転車を漕ぎ出す。
富士宮まではひたすら上り。
傾斜はさほどきつくはないが、だらだらとした上りは嫌気が差す。
源道寺という所で県道176号に別れを告げ、富士宮市街地へと入る。
最初の目的地である「城山富士浅間神社」は富士宮駅から北に一キロほどの住宅地の中にある神社で、とにかくわかりにくい。
自転車に乗りながきょろきょろと見まわしながらも、幾度となく道に迷いやっとのことたどり着いた。
正直なところ、ナビがあったとしても車ではなかなかたどり着けないだろう。
「あれっ?ここがそうなの…」というくらいこじんまりとしたお社で、鳥居が無ければ個人宅と見分けがつかない。
自転車を止め、鳥居の奥にある本殿に向かい、ガラガラと引き戸を開けてお参りをする。
御朱印は引き戸脇にあるインターホンを押してお願いをする。
当日はあいにく宮司さんが不在のため書き置きの御朱印となってしまったが、ご家族の方が丁寧にご対応してくださり、気持ちよく無事に御朱印とお守りを拝受することができた。
次は「富知神社」へと向かう。
ここは富士宮駅から白糸の滝へと続く県道414号線沿いにある神社で、今しがた訪れた神社に比べよほどわかりやすい場所にある。
途中、富士高砂酒造の趣のある建物に出くわす。
来週の日曜日、1月19日に蔵開きが開かれるようで、その準備中に余念がない。
当日は大賑わいとなるだろう。
そんな富士高砂酒造のお店前に湧いている富士山の湧き水をボトルに詰め、そこから目と鼻の先の「富知神社」に到着。
宮司さん不在の神社で、御朱印は書き置きのみ。
初穂料を賽銭箱に納め御朱印を拝受する。
味気ないと言えば味気ないが、これもまたご縁というもの。
境内で先ほどボトルに詰めた富士山の湧き水で喉を潤し、大石寺方面へと富士山麓を上り始める。
当たり前だが、ひたすら上り。
日頃、ローラー台でトレーニングらしきものをしているものの、その成果を相殺するお腹周りの贅肉がブレーキを掛ける。
息を切らし汗をかき、改修中で威圧的な姿を見せる大石寺の三門近くに着いたのは11時半少し前。
ここで旧芝川町方面にハンドルを切る。
山あいのこの地にしては珍しく田んぼが開けており、春には水が張られた田んぼに富士山が映りとても清々しい。
静岡県には珍しい道祖神もそこここにあり、私のお気に入りの場所だ。
のんびりとした里山の道を走り、今日は芝川から稲子へと抜ける「桜峠」を走ってみる。
峠の取り付けにある「諏訪八坂山神社」て息を整え、平均斜度8%ほどの峠道を上り始める。
峠の頂上は展望も無く薄暗い。
更に徒歩で展望台まで足を伸ばせば、たぶん富士山が見えることだろう。
しかし、汗にまみれた疲れた体を、足元のおぼつかないビンディングシューズで展望台までの20分を運び上げる気にはさらさらならない。
しばし息を整え、ジャケットのジッパーをしっかり閉め、汗冷えしないように峠を下り始める。
稲子まではあっという間。
そこから富士川沿いに芝川まで走り、JR芝川駅で水を補給する。
その先はひたすら車の流れが多い県道10号線を下流方面にペダルを回し、富士川橋のたもとから河川敷の道を走る。
時刻は午後1時半。
朝から吹いていた西風が勢いを増し、上り坂のような抵抗をペダルに感じる。
この先、自宅までずっと向かい風…。
ここまで80キロ近く走ってきた足にはつらい状況だ…。
くるくるとペダルを回し、西に進めば進むほど強まる西風を切り裂きながら走り、自宅に到着したのは午後2時半少し過ぎ。
約95キロのサイクリング。
気持ちの良い汗をかくことができた。
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