うつ病と自転車

2019年1月27日

うつ病をご存じだろうか…
世間ではあまりいい印象のない病気で、世に「なまけ病…」などと揶揄されたりする病気だ。
恥ずかしながら、このうつ病というやつに以前から悩まされている。

きっかけは10年ほど前に交通事故に遭ったこと。
交通事故の事やその後の入院生活の苦しかった事がふとしたきっかけで蘇るPTSDというやつと合わせ、理由もなく絶望感や罪業妄想に襲われるようになってしまった。
実をいうとこの10月から調子が悪くなったというのも、このうつ病というやつが鎌首をもたげ私を襲ってしまったことにある。

この病気の苦しさはなった人でなければ分からないだろう。

何が苦しいのかといえば世の中の何もかもが苦しく、生きていることが苦痛でたまらなくなる。
自分自身の感情から「喜び」と「楽しさ」を失い、すべてが灰色の世界となり、自分自身は価値のない存在であるという考えに支配される。
まさに地獄の業火にあぶられているかのような苦しみを寝ても覚めても味わい尽くす、苦しみのフルコースだ。

決してたどり着かない激坂を、足を突くことが許されない状況で無理やり走らされている感じとも言えば、自転車乗りには少しはその苦しみがわかるかもしれない。

そんな苦しみを今年も味わい、やっとで自転車に乗れるようになったこの頃、昨日の体調の悪さが回復したのをみて、今日もまた富士川方面に走ってきた。

毎度毎度同じ場所…うつになると新しい場所に行こうという気持ちがわかなくなる。走りたいと思うだけでも「よくできた!!!自分!!!」とほめたくなる。

ある本の中で、うつ病に対しては有酸素運動をすることが抗うつ剤よりうつ症状を和らげる効果が高いと書いてあった。

本当かどうかはわからないが、自転車に乗りひとしきり汗をかくと気持ちがいいのは確かだ。

「トラックいっぱいの薬より自転車」という格言がある。
イタリアでは「医者に行くなら自転車で行け、そうすれば医者を素通りして酒場に行くことになる。」というらしいが、その言葉を信じてペダルを回す。

ああ…なんでうつ病になんてなってしまったのだろう。
この病気のせいで失ったものは数多い。今残っているのは自転車だけ…。