御朱印ライドVol.5…静岡県護国神社ほか

2019年8月13日

私にとっての夏休み最終日…。
昨日までの殺人的な暑さが和らいだのを幸いに、近場の神社にお参りに行ってきた。

8月15日…。
74年前のその日を知る由もないが、父も母もその日を経験しており、小さい頃からその生々しい記憶を聞かされてきた。

そんな事もあって、8月15日が近づくと心穏やかでいられなくなる。

過去の歴史があり今の私がある。
そんな過去の過ちを繰り返すことの無いよう、そして、命を散らした多くの魂に「こんな世にするために殉国したのではなかったのに…」と言われないよう、静岡県護国神社にお参りに行ってきた。

玉音放送が流れたあの日に向かって執り行われる「みたま祭」の準備で境内には多くの提灯が飾られ、蝉がミンミンと鳴いていた。

この神社には、静鉄電車に乗って母によく連れて来てもらい、広い境内で持ちきれないほどのドングリを拾った記憶がある。

自宅からは距離があるこの神社になぜ母はよく連れてきてくれたのか…。
その理由は定かではないが、遠い米沢から嫁に来た母にとって、ここが心穏やかに過ごせる場所だったのかもしれない。

多くの提灯で彩られた境内に、あの頃の風情はあまり感じられなかったが、参道の砂利を踏みしめながら、遠い40年以上前の記憶が蘇ってきた。

英霊の御霊に手を合わせると共に、日常の事の多くができなくなってしまった母の健康と長寿をお祈りする。

護国神社を後にし、草薙神社に向かう。

ここは日本武尊が東国征伐の折に、天叢雲剣(後の草薙の剣)で難を逃れたと言われる地に建つ神社で、毎年秋に打ち上げられる龍勢花火(静岡県無形文化財)でも有名だ。

加えて、高校時代に好きだった娘がこの近くに住んでいたこともあり、私にとっては何だか酸っぱい記憶も伴う神社でもある。

お賽銭を入れ手を合わせる。
境内の弓道場に向かう女子高生の姿に何となくドキッとする。

護国神社でセンチメンタルになったのか…いけないいけない…。

草薙神社を後にして、山越えの道を息ついて登り船越方面に出る。
昼飯のそうめんに付け合わせる天ぷらをスーパーで買って帰途につく。

いやいや…柄にもなくおセンチになってしまった御朱印ライドだった。

Chain Reaction Cycles