オクシズのキレイどころに会いに行く

2021年1月1日

藁科川をさかのぼった「オクシズ」にキレイどころがやっている食事処があると聞き、日に日に厳しさを増しつつある「お布団峠」を乗り越えて行ってきた。

自宅を午前7時に出発し、国一バイパス側道を通って静岡市街地に向かう。
そのまま市街地を抜けて目的地に向かうのも選択肢の一つだが、走行距離もいま一つ伸びないし、何より面白さに欠ける。

そのため、麻機の卸売市場あたりから麻機街道を通り鯨ヶ池方向へハンドルを切る。

鯨ヶ池へは距離は1キロと短いが10%ほどの坂を登らなければならない。
ヘビー級の私にとっては最初の難関だ。

息を切らしながら坂を登りきり、鯨ヶ池に着く。

朝早くからフナ釣りだろうか、多くの人が釣り糸を垂れている…。
酔狂な事…と思うものの、わが身を見ればこれまた朝早くから息絶え絶えで坂を上っているのだら、釣り人に劣らず酔狂なもので人のことをとやかく言う事は出来ない

梅ヶ島に向かう県道27号をいったん北上し、安倍川の東岸を追い風に乗って気持ちよくペダルを回す。

牛妻という場所に掛かる橋で安倍川を渡り、今度は西岸を下流方向にハンドルを切り藁科川との合流点を目指す。
藁科川との合流点に着けば、あとは国道362号(藁科街道)を淡々と上るのみ。

防災訓練をやっている傍らを抜け、清沢から県道60号線(南アルプス公園線)に入る。
ここからは本格的な登りとなるが、藁科川に付かず離れずの道のおかげか激坂と呼ばれるような坂は無く、きつくても7%ほどの坂が迎えてくれるのみ。

清沢の交差点(分岐)から距離にして14キロ、標高差約200メートル、のんびりと1時間ほど掛けて程よく汗をかいたところで湯ノ島温泉に到着。

静岡市の北部を「オクシズ」と呼ぶが、この湯ノ島温泉をはじめ口坂本温泉、梅ヶ島温泉、南アルプス赤石温泉など温泉が点在し格安の料金で入浴できる。

サイクリングの場合この時期だと汗冷えしてしまうため入浴は難しいが、適切な時期に時間があれば入浴してみるのも一興だ。

さて、本日の目的地は市営の湯ノ島温泉浴場の隣にある「玄国茶屋」
ここでおでんを食らうこと…。

早い時間(午前10時)に到着したため、手打ちのそばは無く食べられるのはおでんのみ。
お店のおばさんに「一人前で適当に盛ってね…」とお願いし、おでんを受け取る。

つゆが十分にしみ込んだ大根と玉子、鳥モツと黒はんぺん、大きなこんにゃくが入って380円なり…。
これは安い。

甘みそとだし粉を掛けるのが静岡流。
藁科川を望むテラスでおでんを食べる…なんとも至福の時…

日ごろの疲れを藁科川を吹き抜ける風と素朴で美味しいおでんが吹き飛ばし、おなかを満たして「玄国茶屋」を後にする。
次はおそばを食べよう…11時から提供開始とのことだから、家を8時か9時ごろ出れば十分間に合う。

藁科川から安倍川沿いを下り、駿河湾にぶち当たってからは海岸線を東に向かう。
ここまでくれば走り慣れた道…通勤でも通っている道なので迷いようもない。

久能山の近くで本日の走行距離が100キロを超える。
日ごろの運動不足か、それとも太った事の見返りか、国道150号旧道のちょっとした上りがけっこう足に応える。
「おっ…富士山に傘雲が掛かっている…」などと言い訳をしながら写真を撮り足を休ませる体たらく…ああ…もっと鍛えなければ…

午後1時少し前に自宅に到着…走行距離109㎞、総走行時間5時間42分、平均速度18.7km
気持ちも体も心地よい疲れに包まれたサイクリングだった…

さて、タイトルにあるオクシズのキレイどころ…会えたのか?
それについては言及を避けよう。
ぜひともご自分の目で確かめに行ってほしい…
「キレイどころに会いに来ました…」といえばおでんの具の一つでもサービスしてくれるかもしれない…保証の限りではないが…。