介護·看護の孤独

母の病状は一向に改善せず、私が面会に行っても全く目を覚ますことがなくベッドに横たわっている。

看護師の話によると、体中の痛みも治まらず、発熱も相変わらず37.5度から38度の間を行ったり来たりしているらしい。

コロナもインフルもネガティブで、血中の炎症反応もべらぼうに高い数値ではないとのことで、発熱と体の痛みがどこから来ているのかその原因が未だに掴めていないのが気がかりになる。
現在は抗生剤の投与で経過を見るしかないらしく歯がゆくてしかたない。

母の寝顔を見ていると後悔の念ばかりが浮かんでくる。

叔母さんのお葬式に連れて行かなければよかった…
もっと早く医者に連れていけばよかった…
あの時救急車を呼べばよかった…

医者に相談したくても診察時間はあっという間に過ぎてしまい話したいことの半分も話せない。
ケアマネに相談しようにも東奔西走していてなかなか捕まらないし返事は何となく他人ごとのよう…。

私には欠けがいのない大切な母でも、関係者とはいえ他の人にとっては「大勢の内の一人」でしかない。

結局は自分ひとりで決断するしかないのだけど、主が帰ってくるのを待つ片づけられた介護用ベッドを見ると、何が正解で何が間違いなのか更にわからなくなってくる。

介護も看護も果てしなく孤独なものだ。
つくづく思い知った。