花を飾る

入院して一週間を過ぎてから母の容態は急速に回復し、意識も食欲もほぼ元気な時の状態に戻りつつある。

面会の際に必ず持っていくプリンなどのスイーツも「美味しい…」と言いながら完食し、94歳の超高齢とはいえ人の生命力には驚かされる。

このように回復してきた母親だけれども、前回の大腿骨頸部骨折に続いての入院ということもあって体力と筋力の衰えは著しく、リハビリをしたとしても今後の生活レベルがどこまでのものになるのか全くわからない。

歩いて退院できるのかそれとも車いすなのか、はたまた寝たきりになってしまうのか…

主治医との面談で「退院後の介護や医療をどのようにするのかなるべく早い時期に決めておいてください…」との話もあったこともあり、少なくとも自立歩行して退院できる可能性はあまり高くないだろう。

年老いた親の介護をしている以上覚悟はしていた「自宅介護」か「施設入所」かの問題…
「早い時期に…」というのはそのどちらにするのか早く決めて下さいということだ。

家族の介護負担を考えれば施設入所となるだろう。
しかし本人の希望を考えれば自宅介護となる。
一朝一夕には決められない重要なこと…家族の行く末を左右することでもある。
ただ、母親の頑張りによっては自宅での生活が可能になって退院できる可能性もあるから、その可能性に掛けたいという気持ちも強い。。

まだ私の腹は決まっておらず揺れている。
少しでも気持ちを落ち着かせるため、そして、いつ母が家に戻っても明るく迎えられるよう、ささやかだけど花を飾って少しでも家の中を明るくすることぐらいかできない。

いざとなると弱いものだ人の心なんて…。
きっといい方向に転がってくれるだろう。

 







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Posted by chariketta