御朱印ライド Vol.12…翁稲荷社 他

「もののけ」の仕業で疫病が流行ると信じられた平安時代…。
陰陽師として名を馳せた「安倍晴明」を祀る神社が静岡駅の近くにあると聞き、悪霊退散!新型コロナ早期収束!をお願いしに、緊急事態宣言が明けた街に漕ぎ出した。

自宅から目的地の神社までは直線距離で10キロ弱。
そのまま行っても30分ほどで着いてしまい、サイクリングというには余りにも少ない距離と時間。

という訳で、だいぶ遠回りして静岡市街地の北縁を通り、麻機から鯨ヶ池を経由して安倍川中流域に出る。

そこから進路を北に取り、安倍川を少し遡って津渡野という所から対岸に渡る。
曲がらずに真っ直ぐ進めば、静岡市のロード乗りがよく行く梅ヶ島へと至る。
梅ヶ島は数年前に一度途中まで行ったことがあるが、終盤に向けてきつくなる勾配と、ちょっと…だいぶ重すぎる体重に負けて引き返した苦い思い出のある場所だ…。
静岡市民なら一度は訪れたい…訪れなければならない場所…。
今年中に行ってみたいとは思っている。

安倍川の西岸を下り、新東名の高架をくぐった辺りから堤防上の遊歩道を気持ちよく走り、再び橋(狩野橋)を渡って今度は河川敷の遊歩道を…。

緊急事態宣言が解除されて一週間余りが経つ静岡だが、河川敷のグラウンドで練習や試合に精を出す草野球やサッカーチームの姿もなく、ジョギングをする人やサイクリストの数も少ない。

いざ自粛解除と言われても、多くの人が「いざどうしたものか…」と手探りしているのかもしれない。

安倍川の河川敷に別れを告げ、目的地の「翁稲荷社」へ裏道を通って向かう。

途中にある「伊河麻神社」でお賽銭をあげ「翁稲荷社」へ…。

静岡駅南側の住宅密集地の真ん中に赤いのぼりと赤い鳥居が不自然な感じで「翁稲荷社」がある。
まるでそこだけか異質な空間なようだ…。
あの陰陽師で有名な安倍晴明を祀る神社だと思うと、なおさら異次元な感覚が強くなる。

お賽銭をあげお参りしていると、中から宮司さんが顔を出し、労いの言葉をかけてくれると同時に椅子を出して休憩するよう促してくれる。

お言葉に甘えて椅子に座って足の疲れをいやし、その間に御朱印を書いていただけるよう、御朱印帳を出してお願いをする。

待つことしばし…丁寧にお書きいただいた御朱印をいただき、初穂料300円をお納めする。

無事にコロナ早期収束のお祈りと御朱印の拝受を済ませ、本日のメインイベントは終了。
次は近くにある「八幡神社(はちまんじんじゃ)」へと向かう。

ここは今川氏や徳川氏が氏神として崇敬した神社だが、背後にある山…その名も八幡山に山城跡や古墳があったりする、言わばパワースポットのようだ。

ここでもコロナの早期収束を祈り、御朱印を拝受する。
時節柄、書き置きの御朱印のみではあるが、直書きだろうがそうでなかろうが一向に構わない私には、書き置きの御朱印でもありがたく頂戴する。

御朱印を集める人の中には直書きにこだわる人も少なくないと聞く。
正直なところ私にはその感覚がわからない。
御朱印がもらえるもらえない…直書きか書き置きか…こればかりはその神社とのご縁…。
書き置きだからと拝受しないというのは、神社からのご縁を自ら絶ってしまうことになりはしないか…。
私にはそんな無礼な真似はできないししたくもない。

さて、御朱印もいただきお昼も近づいた。
八幡神社からは海岸線に出て強めの向かい風の中を自宅へと戻る。

5月5日の子供の日以来、約二週間ぶりのサイクリング。
久しく乗らないうちに気温は高くなり水分補給が大切な時期となった。
これからは2ボトル体制がデフォルトとなりそうだ。

走行距離…59.33km 総活動時間…3時間47分